韓国男子はカイロを使わない。 -丸山花-

日韓ワークキャンプを通して
                     

丸山 花

 

(東京外国語大学朝鮮語科)

 

今回、日韓の青年同士の集まりに初めて参加させて頂き、多くのことを感じ学ぶことができた。この機会をただの楽しかった思い出とだけで終わらせず、将来を担う若者の一人として発展的に考えていきたいと思う。

1.   日韓の差異

 最初に些細なことから、韓国人と何気なく話していて、面白いなと思った日韓の違いがある。それは、韓国男子はカイロを使わないということだ。どうやら韓国では、カイロは女子が使うものという認識が広くあるようで、驚かされた。「日本では男子も持っていて、女子がやるみたいにカイロ振っているよ~。」と日本勢が言うと、韓国勢は「それ嫌だ。何か気持ち悪い。」という反応が返ってきた。

どこからこの差が生まれたのが疑問だ。これは日韓の男女に対する考え方が違うところから来るのか、未だ謎のままだ。それにしても、このように寒い韓国で寒さを我慢している韓国男子が気の毒に思えてきた。

 そして23日を通して強く感じたことは、日本人よりも韓国人の方が人を大事にしたり気遣うことができることである。個人差はもちろんあるが、私の見たかんじでは大筋そのように見うけられた。日本人は初対面の人に対して、何と言うか守りの態勢に入ってしまって、本当に親しくなるのに時間がかかる。親しくなるまでには、相手との間に距離があって一定ラインのことまでしか教えあわず、接し方や態度にもよそよそしさがあるように感じる。1.   日韓の差異

 最初に些細なことから、韓国人と何気なく話していて、面白いなと思った日韓の違いがある。それは、韓国男子はカイロを使わないということだ。どうやら韓国では、カイロは女子が使うものという認識が広くあるようで、驚かされた。「日本では男子も持っていて、女子がやるみたいにカイロ振っているよ~。」と日本勢が言うと、韓国勢は「それ嫌だ。何か気持ち悪い。」という反応が返ってきた。

どこからこの差が生まれたのが疑問だ。これは日韓の男女に対する考え方が違うところから来るのか、未だ謎のままだ。それにしても、このように寒い韓国で寒さを我慢している韓国男子が気の毒に思えてきた。

 そして23日を通して強く感じたことは、日本人よりも韓国人の方が人を大事にしたり気遣うことができることである。個人差はもちろんあるが、私の見たかんじでは大筋そのように見うけられた。日本人は初対面の人に対して、何と言うか守りの態勢に入ってしまって、本当に親しくなるのに時間がかかる。親しくなるまでには、相手との間に距離があって一定ラインのことまでしか教えあわず、接し方や態度にもよそよそしさがあるように感じる。

 

一方韓国人の場合、初対面の人でもまるでずっと前から知っている友達のように接している。私の個人的な感覚から言えば、韓国には오빠,언니,,누나など家族ではなくても家族と同じ呼称があることが、その差を生む要因の一つではないかと思う。日本人同士の友達関係よりもなんだか親密な雰囲気があり、そこには暖かさがあり羨ましいような気持ちになる。

もう一つ気づいたことは、韓国人は大勢でなにかを一緒にして楽しむことが好きだということである。その中でも驚いたことは、お酒を一緒に飲むときに、たとえば日本であったら自分のペースで自分のグラスのお酒を飲んでいくわけである。しかし韓国の場合、誰か一人が杯をもって「乾杯!」のような雰囲気を出すと、まわりもそれに同調して「かんぱ~い!」と盛り上がる。私は最初、なんでこのような飲み方をするのか理解ができなかったし、自分のペースで飲むことに慣れていた私にとっては、ものすごく不便で仕方なかった。だが、よく考えて見ると個人的に飲みすすめる日本よりも、皆一緒にその時を楽しむ韓国のほうが、人一人ひとりを大切にしているようで、あたたかく感じられて、このような日本にない文化は素晴らしいなと感動した。

 

私はこのキャンプに限らず、韓国で生活をしていてたびたび思うことがあるが、韓国人には、日本人には薄れてきた人との繋がりがいまだ残っていると思う。韓国人にとっては当たり前なことであっても、私たち日本人にとっては意外なことである。会って少し話しただけなのに親切にしていただいた経験もあり、「これが韓国の情なのか」と感慨するのと同時に日本人も少しは見習ったほうがいいのではないかとも思った。もう少し他者に関心をもつということが、韓国人を鏡にして気づいた日本人の課題だ。

2.         日韓の共通点

 意外と共通点の方が見つけるのが難しくて、正直考えてみたがあまり思いうかばなかった。あえて言うなら、日韓ともども和をみださないようにすることを心得ていることではないかと思う。生活習慣が非常に似ているので、集団生活にはお互い慣れていると思うし、その中でどのように振舞わなければならないのか、心得ている感じがした。人数も多くて国が違う者同士集まっているのにもかかわらず、互いに協力し合い、自分のやれることややるべきことを各自行っているように感じた。

 

3.   ワークキャンプを終えて

 2泊3日を日本人と韓国人で共に過ごすということは初めてのことだったので、不安な気持ちが多かったが、お互い協力しながら生活することができたので、非常に良いものとして終わることができた。鉄原はただでさえ寒い韓国の中でも寒くて、ほとんど外での活動は寒さに負けていた。そこは惜しかったなと反省する点である。

そのような中、スタッフさんたちのサポートはもちろんのこと、韓国・日本の双方からリーダーシップを発揮してくれる人が出てきて、そうした人たちのおかげで、キャンプがなりたっていたので、3日間引っ張ってくれた人たちに感謝の意を表すとともに、このような活動がすこしずつ日韓の相互理解につながっていくと思うので、もっと広がっていければと思う。

若者一人ひとりが隣の国に興味を持って、将来を考えていくことが日韓関係を良いものにしていく原動力になるだろう。私はこれからも、日本人と韓国人が同じ目線に立って接することのできる活動に積極的に参加していきたい。またこのように多くの人と関わることによって、人から学ぶことが多く、私にとって刺激になっているようだった。

 

 農業体験など、もともと日本の都会に住んでいる私にとって初めてのことだったので、不慣れでしたが、プログラム自体もとても楽しかったです。改めて、ありがとうございました。